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薬局経営 薬剤師 薬局経営者 2026.07.08 公開

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2026年度(令和8年度)調剤報酬改定のスケジュールと薬局経営への影響を解説

2026年度(令和8年度)の調剤報酬改定が、6月1日に施行されました。今回の改定は、患者さんと向き合う対人業務を重視し、立地に依存した運営を見直すとともに、在宅医療や多職種連携で地域を支える薬局を評価する内容です。「どこにある薬局か」ではなく「地域で何ができる薬局か」が問われていくことでしょう。本記事では、調剤報酬改定のスケジュールや薬局経営に及ぼす影響、対応策について解説します。

※本内容は公開日時点の情報です

#医療政策

目次

2026年度(令和8年度)調剤報酬で薬局はどう変わる?

2026年度(令和8年度)調剤報酬改定は、地域における薬局の役割を見直す内容です。高齢化の進展や医療費の増大、薬剤費の適正化を背景に、評価の軸が処方箋の応需枚数といった「量」から、提供する医療の「質」へと移りつつあります。

今回の改定では、3つの方向性が示されました。

2026年度(令和8年度)調剤報酬で薬局はどう変わる?

1つ目は地域薬局機能の強化です。調剤や薬歴入力などの対物業務を効率化し、服薬指導や継続的なフォローアップといった対人業務へ力を入れる流れが強まっています。

2つ目として、処方箋の集中や薬局規模への依存を是正する動きです。門前型の立地に頼る運営から、地域から選ばれる薬局づくりへの転換が求められています。

3つ目が、継続的な患者支援機能の強化です。在宅医療への参画や多職種連携、安定した医薬品供給など、地域で機能する薬局が評価される仕組みへと変わりました。

今後は「どこにある薬局か」ではなく「地域で何ができる薬局か」という基準で評価されていくでしょう。

2026年度(令和8年度)調剤報酬改定のポイントを詳しく知りたい方は、以下の資料をご覧ください。

令和8年度調剤報酬改定 地域薬局経営はどう変わる?今後の影響と実務対応

2026年度(令和8年度)診療報酬改定のスケジュール

診療報酬改定は2年に1度行われています。これまでは4月の改定でしたが、前回の2024年度改定から6月へ変更されました。改定時期変更の背景には、短期間にシステム改修作業が集中することを避け、医療機関やベンダーの負担を減らす意図があると考えられます。

2026年度(令和8年度)の改定も、同様の流れで進みました。中医協での議論を経て、2025年12月に改定率が決定。2026年1月の諮問、2月の答申と進み、6月1日に施行されました。

2026年度診療報酬改定のスケジュールは例年通り?

出典:令和8年度診療報酬改定に向けた主な検討スケジュール(案)(中医協)(https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001473983.pdf

出典:中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会総会)(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo_128154.html

薬価改定のスケジュール

2026年度の薬価改定は、診療報酬と同時改定になります。2021年より中間改定が実施され、毎年薬価改定が行われていますが、今年は偶数年のため、通常の薬価改定となります。

スケジュールは例年通りで、薬価専門部会での意見聴取や骨子のとりまとめを経て、2026年4月1日に施行されました。診療報酬の6月施行よりも、2か月早い点に注意が必要です。

改定率は、医療費ベースで-0.86%の引き下げです。薬価は市場での取引価格に近づける形で見直されます。今回の改定では、後発品を含む幅広い品目が引き下げの対象です。

あわせて、後発品への置き換えが進んだ長期収載品も見直しの対象となりました。薬価を後発品の水準まで引き下げる開始時期が、後発品の発売から5年後へ前倒しされています。

出典:令和8年度薬価改定について②(中医協)(https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001533285.pdf

出典:中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会薬価専門部会)(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo_128157.html

出典:令和8年度薬価改定について⑦(中医協)(https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001603463.pdf

前回までの改定の振り返り

前回の診療報酬改定では、全体が+0.88%のプラス改定となりました。内訳は医科+0.52%、歯科+0.57%、調剤+0.16%です。一方、薬価等は-1.00%で、薬価-0.97%、材料価格-0.02%という構成でした。全体として、技術料を手厚くする一方、薬剤費を抑制する動きにあります。

薬局経営の観点でみると薬価のマイナスは、粗利益に直接的な影響を与える構造となっています。さらに、在庫評価差や医薬品欠品への対応コストが重なると、経営環境は一層厳しさを増すでしょう。

こうした状況に対応するには、以下を同時並行で進める必要があります。

  • 対人業務の質を向上させ算定率を底上げする
  • 在庫回転率を高めながら、仕入条件の最適化を行う

2024年度の改定背景には、質の高い医療と持続可能性の両立、地域包括ケアシステムの推進、賃上げの反映、医療DXの加速といった政策課題が示されています。

具体的には、生活習慣病管理の再編成や在宅医療の評価強化、医療機関間の連携可視化が推進され、薬局に強く求められていることは、かかりつけ薬局機能と質の高い医療実現のための医療DXへの取り組みです。電子処方箋による調剤ができる体制の構築、薬剤服用歴の管理体制など監査で確認される要件を日常業務に組み込むことが、安定した算定継続率の維持につながります。

薬価制度については、長期収載品の保険給付のあり方、イノベーション評価の維持、最低薬価の扱い、医薬品の安定供給に向けた特例措置が見直されました。2024年10月からは長期収載品の選定療養の取り扱いが始まり、対象長期収載品を希望される方には自己負担が発生するようになっています。

改定の数字が持つ意味を正確に把握し、対人業務の強化と医療DXの加速、在庫統制を総合的に進めることで、薬価下落局面においてもキャッシュフローを守り、経営の安定性を維持することが可能です。

前回改定の詳細については、以下をご活用ください。

【速報】2024年度調剤報酬改定のポイント 基本方針編

2026年度(令和8年度)改定が及ぼす影響と薬局が対応すべきこと

2026年度(令和8年度)改定のポイント

2026年度(令和8年度)の調剤報酬改定は、中小規模薬局の経営に大きな影響を及ぼすと考えられます。

調剤基本料では、受付回数が月1,800回〜2,000回(大型チェーン薬局はグループ全体で月3.5万回〜4万回)の薬局に適用されていた処方箋集中率95%の基準が廃止され、集中率85%超で調剤基本料2(大型チェーン薬局は調剤基本料3)の対象になりました。その他、地域支援・医薬品供給対応体制加算(旧名称:地域支援体制加算)などの施設基準も厳格化されました。今回の改定によって、これまで基本料や加算を維持できていた薬局も、減算の対象になる可能性があります。

今後は、特定の医療機関への依存から脱却し、地域住民から選ばれる体制づくりが求められるでしょう。在宅医療への参画や多職種連携、日々の健康相談などを通じてかかりつけの患者さんを増やす取り組みが、安定した経営につながると考えられます。あわせて、調剤鑑査支援システムや薬歴入力の効率化など、ICTの活用で対物業務の負担を減らし、薬剤師が患者さんと向き合う時間を確保する工夫も欠かせません。

2026年度(令和8年度)改定が薬局経営に及ぼす影響と対応策の詳細は、以下の資料で確認できます。

令和8年度調剤報酬改定 地域薬局経営はどう変わる?今後の影響と実務対応

調剤報酬改定や医療DXにも対応 ウィーメックスの薬局向けソリューション

調剤報酬改定や医療DXの加速により、薬局にはこれまで以上に「対物業務から対人業務へ」の転換が求められています。限られた人員で質の高い服薬指導や患者フォローを継続するには、日々の業務をどれだけ効率化できるかが重要な鍵となります。

特に、薬歴入力や確認作業、在庫管理といった業務は、日常的に発生し、積み重なると薬剤師の時間を圧迫しやすいものです。これらをDXの活用により最適化することで、薬剤師が本来注力すべき患者対応へ時間を再配分し、患者さんの満足度向上や薬局全体の生産性向上にもつながります。

こうした課題に応えるのが、ハイブリッド型電子薬歴システム「PharnesX Hybrid Cloud」です。幅広いチェック機能を持ち、一画面で薬歴確認を行える利便性が特徴です。調剤報酬の改定にも迅速に対応しています。

ハイブリッド型電子薬歴システム「PharnesX Hybrid Cloud」>

また、「Wemex 薬局経営支援」は、在庫管理・実績分析・経営指標の可視化を通じて、薬価下落局面における経営改善をサポートします。

総合経営支援システム「Wemex 薬局経営支援」>

次期調剤報酬改定を見据え、薬局の業務効率・システム構成を見直したいとお考えの方は、ぜひお気軽にウィーメックスへご相談ください。

著者情報

篠原 奨規 様

篠原 奨規 様

薬剤師兼Webライター。2016年に薬剤師免許を取得し、調剤薬局チェーンに10年勤務。現在も現場に従事する現役薬剤師として、実務に基づいた執筆を強みとする。調剤報酬・薬局運営分野を中心に、医療・医薬系の記事・コラムを執筆している。


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